統数研のMCMCセミナーに行ってきた。

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以前、予約状況が酷いという話をした統数研のMCMCセミナーに行ってきました。
 実は、初めてだったりする統数研訪問なわけですが、今の場所に行くのは最初で最後になるのでせう。

 内容としては、伊庭さんがMCMCの基礎的な話題(定理の証明とかギブスサンプラーって?云々)、kuboさんが階層ベイズとMCMCのコンビわざを仮想実験な話題云々。非常に濃密な時間を過ごさせてもらいました。

 個人的に気になった点はというと・・・

・winbugs自体がオープンソースでないので、中で何をやっているのかよくわからない。ケースバイケースでスライスサンプリングとかも使っているそう。でも、どこがどうとかはわからない。
・モデル選択は難しい。ていうか、AIC->ベイズという流れの中で、AICを使うようなシチュエーション(カクカクとした??)をなくすというのがベイズであって、本質的にはちとおかしい。
・winbugsとかのおかげで敷居はだいぶ下がったけど、MCMCの森の中で遭難する人続出。ま、死ぬわけでもないので遭難しまくるのも一興。

・BUGS言語自体はプログラミング言語ぢゃない。順番がどう違っても結果は同じ。(乱数の種とかが違えば当然結果は変わるけど)

・階層ベイズ+MCMCが大ヒット商品になったのは、確か。にしてもそれぞれを分けて考えるくせはつけておくべき。

・多峰型の分布をMCMCでまさぐるのは、難しい。レプリカ交換モンテカルロ法を使うと、そのあたりが解きやすくなる。(けど、一から組む必要がある??)

 こんな感じでしょうか。まさしく僕もMCMCの森の中で遭難している者の一人な訳ですが、やっぱりモデル選択との幸せな出会いは何か知りたいものです。ま、もろエンドユーザ的思考ですけどね。こういうときに交差確認法とかでチェックしちゃ駄目なんだろうか。ただでさえ、めんどいMCMCがさらにめんどくなるというジレンマはあるんですけど。

 酷い他力本願なのですが、ああいったソフトの開発が停滞しているのはなぜなのでしょう??ガチの人は一から作るから??それともwinbugsがすごすぎるのか。

 最後に個人的な感想としては、あの先生も攻殻機動隊をチェックしているというのに異常に感動してしまいました。

 終わった後は、ODさんとなぜか六本木ヒルズの中の居酒屋で超マニアック談義。linux使っても結局はstartxだよね、とか。PS3でwinbugs動かしたらどうだろう云々。
 とりあえず、勉強しないといけないことは、たくさんあるということはわかった。